なりたいカラダへ Sportsplex入会案内資料請求お問い合わせお近くのクラブを探す商品・メニューを探すスポーツプレックスに決める理由会員の方へ情報ライブラリーイベントのご案内法人会員について企業情報運動療法施設 情報ライブラリー
ドクターコラム
スポーツプレックス提携のドクターが、お届けする、医療面からのコラムです。
心臓振盪について(3)

今回のコラムは心臓振盪の対策についてです。
今まで述べて来たように、心臓振盪は野球、ソフトボール、ラクロスなどの比較的小さくて硬いボールを使うスポーツ中に多く起きています。子供にこのようなスポーツ活動を禁止すれば発生頻度は減るでしょうが、これは現実的な方法ではありません。また、心臓振盪はボールが当るだけでなく、友達とふざけていて相手の肘や肩が前胸部に当ったことが原因で発生することも報告されており、スポーツ活動に限らず、日常生活の中でも充分に遭遇する可能性がある事故です。

では、その対策はどうしたら良いのでしょうか?私は以下3点が重要と考えます。

1)心臓振盪という病態が存在することを知ること
2)心臓振盪が疑われたらAED(以前のコラムを御参照下さい)を含めた救急救命処置をすぐに行う 
3)予防のための対策

まず、心臓振盪について知識がなければ、そのような症例に遭遇しても、いったい何が起きているのかわかりませんね。「タマが当って、痛くて起き上がれないのだろう。」とか、「ふざけて気絶したフリをしているのだろう。」と軽く考え、時間が過ぎ行く間にどんどん救命出来る確率は低下してしまいます。タマがあたってうずくまり、一瞬立とうとするがそのあとすぐさま崩れるように倒れ込む−これが典型的な症状です。

このようなケースではすぐに駆け寄って意識、脈を確認します。意識がなく、脈を触れなければ即刻、人工呼吸と心臓マッサージを開始、同時にAEDを使います。心臓振盪により生じた重症不整脈を治すにはAEDが必要不可欠、したがって、心臓振盪のリスクがある子供のスポーツでは、常にAEDをすぐに持って来られる環境を整備しておくことも大切でしょう。

予防に関しては残念ながら100%確実という方法はありませんが、一部の運動具メーカーから発売された心臓振盪予防用の胸部パッドは有効と思われます。ちょうど心臓に位置に衝撃吸収パッドがついている一種のプロテクターのような装具ですが、まだまだ普及するには到っていません。少年野球などにたずさわる親御さんは、是非、一度スポーツ用品店で聞いてみることをおすすめします。

石田浩之(いしだひろゆき) 慶應義塾大学病院 スポーツクリニック助手 医学博士

日本臨床スポーツ医学会評議員
日本肥満学会会員
米国スポーツ医学会会員
欧州スポーツ医学会会員

経歴  
1987年 慶應義塾大学医学部卒 
同内科、老年科を経て1995年より現職 
生活習慣病や動脈硬化危険因子に対する運動療法が専門。

情報ライブラリートップへ