なりたいカラダへ Sportsplex入会案内資料請求お問い合わせお近くのクラブを探す商品・メニューを探すスポーツプレックスに決める理由会員の方へ情報ライブラリーイベントのご案内法人会員について企業情報運動療法施設 情報ライブラリー
ドクターコラム
スポーツプレックス提携のドクターが、お届けする、医療面からのコラムです。
AEDについて(1)

最近、スポーツ施設、電車の駅、コンサートホール、スタジアムなどで"AEDはここに設置してあります"という表示をよく目にするようになりました。このAEDとはいったい何なのでしょうか?

AEDの正式名称はAutomatic ExternalDefibrillator(自動体外式除細動器)といい、簡単にいうと心臓に電気ショックを与える救急救命器具のひとつです。スポーツ中の突然死のニュースは時々耳に入って来ますが、そのほとんどは心臓が原因です。この"心臓突然死"は日本国内の報告で年間5万人、米国では35万人にのぼるといわれ、さらに、過去に心臓の異常がない人にも起きる可能性があるため、これは他人ごとではありません。また、必ずしもスポーツ活動中に起こるとは限らず、空港、駅、映画館、デパート、いつでもどこでも生じる危険があります。心臓突然死はその多くが"心室細動"という致死的不整脈起こることが原因といわれていますが、この心室細動について少し解説しましょう。

御存じのように、心臓は全身に血液を送りだすポンプの役割をしています。心室細動という不整脈が起きると、心臓全体が痙攣したような状態になるため、心臓はポンプとして機能が果たせなくなり、その結果、脳や肺など重要な臓器に血液を送りだすことができなくなります。したがって、先ず、脈が触れなくなり、続いて意識がなくなります。最後は呼吸も停止し、心肺蘇生なしでは確実に死に至ります。心室細動を止める(この処置を除細動といいます)には除細動器を用いて心臓に電気ショックを与え、痙攣の原因になっている心臓の筋肉の異常な電気的興奮をリセットする以外方法がありません。しかも、この処置は出来る限り早急に行わないと成功しないので、これが心臓突然死をなかなか救命できない大きな理由となっています。

成功率は心室細動発症後、時間経過と共に直線的に、かつ急激に低下するとされ、1分あたり7〜10%ずつ下がるというのが定説です。日本では救急車が現場に到着するのに要する時間は平均6分ですから、理論上、救急隊が到着した時点ですぐに除細動処置を行っても成功率は40%に過ぎず、15分以上経過した状態では救命はほとんど不可能といわれています。したがって、救急隊の到着を待つことなく、近くにいるひとが、出来る限り早いタイミングで除細動を行える環境づくりが望まれていました。ここへ来てようやく、機器の開発、法的規制緩和などの諸条件が整い、AEDが普及するに至ったのです。

次回のコラムでは、みなさんにも出来る、AEDを使った除細動手技について解説しましょう。

石田浩之(いしだひろゆき) 慶應義塾大学病院 スポーツクリニック助手 医学博士

日本臨床スポーツ医学会評議員
日本肥満学会会員
米国スポーツ医学会会員
欧州スポーツ医学会会員

経歴  
1987年 慶應義塾大学医学部卒 
同内科、老年科を経て1995年より現職 
生活習慣病や動脈硬化危険因子に対する運動療法が専門。

情報ライブラリートップへ