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スポーツプレックス提携のドクターが、お届けする、医療面からのコラムです。
どうすれば痩せられるか?(4)
いくら食事制限をしても無限に体重は減ることはありません(当たり前ですよね)。ある時点で下げ止まりのポイントに到達し、消費エネルギー=摂取エネル ギーという平衡状態が訪れます。食事制限とは身体にとって一種の飢餓状態ですから、身体はそれに対応して生命機能を維持する目的で基礎代謝を抑え、なるべ く無駄なエネルギーを使わないようにするのです。
さて、下げ止まった時点で、次に浮かぶ発想がさらなるカロリーの制限であったとしたら、長期的には、下げ止まり→カロリー制限→下げ止まり→カロリー制 限・・・ を繰り返すことになります。そして、人によっては“神経性食欲不振症”いわゆる拒食症に陥るのです。そもそも、摂取カロリーを抑えることは、一 度到達した平衡状態を打破し、摂取エネルギー<消費エネルギーという状態、すなわちマイナスのエネルギーバランスを新たにつくり出すことが目的ですから、 ちょっと発想を変えて、消費エネルギーを増やすこと(つまり運動)でマイナスのエネルギーバランスをつくれば良いのです。
日常生活において、特に社会人の場合、外食の中で低カロリーの物を選ぼうとした場合、非常に片寄った食品選択になってしまうので限界があります。カロリー 制限は実現可能な範囲にとどめ、これに運動を組み合わせることで“マイナスのエネルギーバランス”をつくり出すことが現実的な減量方法なのです。
ところで、運動はそれ自体消費エネルギーを増やすことに寄与しますが、それ以外にも、
1)筋肉量が増える
2)基礎代謝を上げる
など脂肪減少にとって有利となる効用がいくつか報告されています。また、最近注目されているのが、運動後のエネルギー消費です。運動中にエネルギーが消費 されるのは当たり前ですが、運動後もしばらくの間、身体が火照った感じがしますね。運動終了後、身体の代謝が上昇しエネルギーが消費されているのです。次 回は減量において運動が果すこれらのメカニズムを中心にお話します。
石田浩之(いしだひろゆき) 慶應義塾大学病院 スポーツクリニック助手 医学博士
日本臨床スポーツ医学会評議員
日本肥満学会会員
米国スポーツ医学会会員
欧州スポーツ医学会会員
経歴
1987年 慶應義塾大学医学部卒
同内科、老年科を経て1995年より現職
生活習慣病や動脈硬化危険因子に対する運動療法が専門。