さて、これはいったい何を意味するのでしょうか?これほど長きの期間に渡り、多くの情報が提供されているにもかかわらず、痩せたいと望む人は後を絶たないということは、“これをやれば誰でも楽して絶対に痩せる”という方法は存在しないということです。もし、そのような方法があるのなら、皆がその方法を用いることで、世の中から肥満のひとはいなくなるでしょうし、肥満関連のマーケットが今日のように拡大することもなかったでしょう。別に痩せることは無理だと言っているのではありません。減量するためにはそれなりの科学的理論があり、それに従うことで痩せることは可能です。しかし、その理論は“消費エネルギーが摂取エネルギーを上回れば体重は減る”という、ごくありきたりのものです。ただ、この点に関する理解不足から、危険な方法にチャレンジし命を落とすケースも過去にありました。中国製の痩せ薬での死亡例は記憶に新しいところでしょう。
経歴 1987年 慶應義塾大学医学部卒 同内科、老年科を経て1995年より現職 生活習慣病や動脈硬化危険因子に対する運動療法が専門。